2015年05月02日

番外編 -キルヒホッフの法則1(法則の説明)

今回も電気の基本を説明します。今回説明するのは「キルヒホッフの法則」です。
キルヒホッフの法則とは回路の電流や電圧を計算するのに使う法則です。今までのLEDやトランジスタを使った回路を計算するときにもこの法則を使っていました。




1. キルヒホッフの電流則

「回路網中の任意の分岐点に流れ込む電流の和は、流れ出る電流の和に等しい」[1]
上記の法則ををキルヒホッフの第1法則またはキルヒホッフの電流則といいます。
言い換えると「回路が分かれたり合流したりしても、入ってくる電流と出ていく電流の合計は同じ」ということです。

下図のように電源が1つあり、2つの抵抗器が並列に接続されている回路を考えます。
電源から出ていく電流をI1、抵抗器R1に流れる電流をI2、抵抗器R2に流れる電流をI3、電源に戻ってくる電流をI4とします。
02_キルヒホッフの電流則_1.jpg

電流はI1は点AでR1とR2に分流(電流が並列接続された部品それぞれに分かれること)します。キルヒホッフの電流則より、分流しても電流の合計は変わりませんので以下の式が成り立ちます。
 I1=I2+I3

またI2とI3は点Bで合流します。キルヒホッフの電流則より、合流しても電流の合計は変わりませんので以下の式が成り立ちます。
 I2+I3=I4

このように電流が分流したり合流したりしても変わらないというのがキルヒホッフの電流則です。
ですので、下図の上側はキルヒホッフの電流則に従っているので成り立ちますが、下側は従っていないので成り立ちません。
02_キルヒホッフの電流則_2.jpg


2. キルヒホッフの電圧則

「回路網中の任意の閉回路を一定の向きにたどるとき、回路の各部の起電力の総和と、電圧降下の総和とは等しい」[2]
上記の法則ををキルヒホッフの第2法則またはキルヒホッフの電圧則といいます。
言い換えると「回路両端の電位差と部品にかかる電圧の合計は同じ」ということです。

下図のように電源が1つあり、2つの抵抗器が直列に接続されている回路を考えます。
電源の起電力をE1、抵抗器R1の電圧降下をV1、抵抗器R2の電圧降下をV2とします。
03_キルヒホッフの電圧則_1-1.jpg

電源E1にR1とR2が直列接続されていますので、R1とR2両端(点A-点B間)の電位差はE1です。電位差E1はR1とR2に分圧(電圧が直列接続されたそれぞれの部品に分かれること)します。キルヒホッフの電圧則より、分圧しても電圧の合計は変わりませんので以下の式が成り立ちます。
 E1=V1+V2


このように電圧は分圧しても変わらないというのがキルヒホッフの分圧則です。
ですので、下図の上側はキルヒホッフの電圧則に従っているので成り立ちますが、下側は従っていないので成り立ちません。
03_キルヒホッフの電圧則_2.jpg


以上がキルヒホッフの電流則と電圧側です。この法則とオームの法則を知っていれば大抵の電気回路を理解することができます
次回はこれらの法則を使って回路の電圧と電流を計算してみようと思います。


参考文献

[1] 堀田栄喜ほか. 電気基礎1. 実教出版., 2005, p.41
[2] 堀田栄喜ほか. 電気基礎1. 実教出版., 2005, p.41-42


電気基礎

価格:3,240円
(2015/6/15 10:29時点)



posted by ました at 12:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 電子工作の知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。