はじめに
今回からはArduinoで文字表示をできるようにしようと思います。文字表示をするためにキャラクタ液晶という部品を使います。キャラクタ液晶とは文字(キャラクタ)表示専用の液晶ディスプレイです。ちなみに液晶は英語でLiquid Crystal Dysplay(LCD)といいます。
今回はキャラクタ液晶の仕様確認と回路ブロック図の作成をします。
目次
1. 外観
使用するキャラクタ液晶はAE-AQM0802(秋月電子通商 通販コード:K-06795)です(図1)。
図1 AE-AQM0802(組み立て後)
AE-AQM0802はキャラクタ液晶(AQM0802)とピッチ変換基板(秋月電子通商 通販コード:P06794)で構成されています(図2、図3)。AQM0802のピンのピッチがブレッドボードの穴の間隔と違うため、そのままだと挿せません。そこでAQM0802のピンピッチを変えるために変換ピッチ基板に実装してから、ブレッドボードに挿します。
図2 AE-AQM0802(組み立て前、表)
図3 AE-AQM0802(組み立て前、裏)
2. 仕様の確認
AQM0802を動かすために以下3つの仕様を確認していきます
- 電源
- インターフェース
- その他
動作電圧
図4はAQM0802のデータシートから抜粋したものです。この図からAQM0802の動作電圧は3.3[V]、最大消費電流は1[mA]とわかります。
図4 AQM0802仕様概要
Arduino UNOには3.3[V]出力があり、最大出力電流は50[mA]です。ですので、AQM0802はArduino UNOの3.3[V]出力で動かせます。
インターフェース
先ほどの図4からAQM0802のインターフェースはI2Cだとわかります。Arduino UNOにもI2Cがあるので、AQM0802とArduino UNOは通信可能です。
ただし、AQM0802の動作電圧は3.3[V]、Arduino UNOの動作電圧は5[V]です。よってAQM0802とArduino UNOでI2C通信を行うためには、I2Cに対応した5[V]-3.3[V]レベルシフタが必要となります。
その他
図5はデータシートの回路接続例です。
図5 AQM0802回路接続例
図5から、電源やI2C以外のピンにも部品を接続する必要があることが分かります。
ただ、回路の一部はピッチ変換基板に実装されているため、実装済みの回路は設計を省略できます。ピッチ変換基板に実装されている回路を図6に示します。
図6 AQM0802回路接続例
よって、ピッチ変換基板を使用するのであれば、電源とI2Cを接続すればAQM0802を動かすことができます。
3. 回路ブロック図
仕様をまとめます。
- 3.3[V]電源はArduinoから供給する
- 通信はI2Cで行うただしレベルシフタが必要
- それ以外のピンはピッチ変換基板に実装されている
これらの仕様を元に回路ブロック図を作成したものが図7です。
図7 文字表示器回路ブロック図
まとめ
今回はAWM0802の仕様確認と回路のブロック図作成が終わりました。
次回はこれを元に回路を設計します。なお、次回の更新日は平成28年1月9日(日)の予定です。
参考資料
- 作者名:Arduino LLC . "Arduino UNO". サイト名:Arduino.cc . https://www.arduino.cc/en/Main/ArduinoBoardUno, (参照日:2015-12-25)
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