2017年02月22日

ZenFone Maxがオーディオ機器を認識しない場合の対処

はじめに

今回は普段の記事とは少し違い、日常で遭遇した問題を電子工作で解決した話です。タイトルのように、ASUS製スマートフォンZenFone Maxがオーディオ機器に接続しても認識しなかったので、電子工作で対処しました。
 

目次

 

1. 発生した問題

知人が「ZenFone Maxをケーブルでオーディオ機器と繋いでも認識してくれない」と相談してきたので、調べることにしました。
図1と図2がそのときの写真です。本来であればヘッドホン接続のアイコンが表示されるのですが、ケーブルを接続してもアイコンが表示されていません
 
P2290200.jpg
図1 ZenFone Maxとオーディオケーブル接続時
 
P2290200-2.jpg
図2 ZenFone Maxとオーディオケーブル接続時(通知領域拡大)
 
真っ先に疑うのはイヤホンジャックの故障ですが、念のためイヤホンを接続してみました。するとちゃんと認識されました。
 
P2290202.jpg
図3 ZenFone Maxとイヤホン接続時
 
P2290202-2.jpg
図4 ZenFone Maxとイヤホン接続時(通知領域拡大)
 
イヤホンの場合は認識する、ケーブルの場合は認識しない。イヤホンジャックの故障にしてはおかしい現象です。他のイヤホンやケーブルでも試してみましたが同様だったため、イヤホンやケーブルではなくZenFone Max側に何かあると思いました。
 

2. 原因の推測

イヤホンとオーディオ機器で異なるのは入力インピーダンスです。基本的にイヤホンはインピーダンスが数十Ωと低く、オーディオ機器のAUX端子は数十kΩと高いです。
接続時の簡単な回路を示したのが、図5と図6です。スマートフォン側からはイヤホン接続時だと数十Ωの抵抗が接続されているように見え、オーディオ機器接続時だと数十kΩの抵抗が接続されているように見えます。
 
Feb22_低インピーダンスケーブル-1.png
図5 ZenFone Maxとイヤホン接続時の回路概要
 
Feb22_低インピーダンスケーブル-2.png
図6 ZenFone Maxとオーディオ機器接続時の回路概要
 
以上のことから、信号ーGND間を数十Ωの抵抗で繋げばスマートフォンがオーディオ機器をイヤホンとして認識するのでは?と考えました。
 
Feb22_低インピーダンスケーブル-3.png
図7 信号ーGND間に抵抗追加時の回路概要 
 
図7のような低インピーダンスケーブルを作成し、そのケーブルを使えばスマートフォンがオーディオ機器を正しく認識してくれると思います。
 

3. 対処

実際に作成した低インピーダンスケーブルが図8です。作成途中の写真は撮り忘れたので見ることはできませんが、黒い収縮チューブの中に抵抗器が入っています。抵抗器は47Ωを使用し、L/Rそれぞれの信号線とGND間に接続しています。
 
P2290205.jpg
図8 作成した低インピーダンスケーブル
 
このケーブルをスマートフォンと接続したのが図9と図10です。ちゃんとイヤホンとして認識されています。
 
P2290201.jpg
図9 ZenFone Maxと低インピーダンスケーブル接続時
 
P2290201-2.jpg
図10 ZenFone Maxと低インピーダンスケーブル接続時(通知領域拡大)
 
この低インピーダンスケーブルを使ってスマートフォンとオーディオ機器を接続したところ、ちゃんと認識し音が鳴りました。
  

おわりに

以上のように、低インピーダンスケーブルを自作することでZenFone Maxの音をオーディオ機器で再生することができました。
同様の問題で悩んでいる方は参考にされてください。
 
なお、市販されている抵抗入りオーディオケーブルは音声を減衰させるのが目的ですので、抵抗器が信号線と直列に接続されています。ですので、低インピーダンスケーブルの代わりにはなりません。
 

ラベル:オーディオ
posted by ました at 17:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 電子工作の実践 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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