2015年12月27日

文字表示器 -第1回:キャラクタ液晶の仕様確認、回路ブロック図作成

はじめに

今回からはArduinoで文字表示をできるようにしようと思います。文字表示をするためにキャラクタ液晶という部品を使います。キャラクタ液晶とは文字(キャラクタ)表示専用の液晶ディスプレイです。ちなみに液晶は英語でLiquid Crystal Dysplay(LCD)といいます。
今回はキャラクタ液晶の仕様確認と回路ブロック図の作成をします。


目次



1. 外観

使用するキャラクタ液晶はAE-AQM0802(秋月電子通商 通販コード:K-06795)です(図1)。

P1000285.jpg
図1 AE-AQM0802(組み立て後)

AE-AQM0802はキャラクタ液晶(AQM0802)とピッチ変換基板(秋月電子通商 通販コード:P06794)で構成されています(図2、図3)。AQM0802のピンのピッチがブレッドボードの穴の間隔と違うため、そのままだと挿せません。そこでAQM0802のピンピッチを変えるために変換ピッチ基板に実装してから、ブレッドボードに挿します。

P1000286.jpg
図2 AE-AQM0802(組み立て前、表)

P1000290.jpg
図3 AE-AQM0802(組み立て前、裏)


2. 仕様の確認

AQM0802を動かすために以下3つの仕様を確認していきます
  • 電源
  • インターフェース
  • その他

動作電圧

図4はAQM0802のデータシートから抜粋したものです。この図からAQM0802の動作電圧は3.3[V]最大消費電流は1[mA]とわかります。

dec24_仕様概要.PNG
図4 AQM0802仕様概要

Arduino UNOには3.3[V]出力があり、最大出力電流は50[mA]です。ですので、AQM0802はArduino UNOの3.3[V]出力で動かせます

インターフェース

先ほどの図4からAQM0802のインターフェースはI2Cだとわかります。Arduino UNOにもI2Cがあるので、AQM0802とArduino UNOは通信可能です。
ただし、AQM0802の動作電圧は3.3[V]、Arduino UNOの動作電圧は5[V]です。よってAQM0802とArduino UNOでI2C通信を行うためには、I2Cに対応した5[V]-3.3[V]レベルシフタが必要となります。

その他

図5はデータシートの回路接続例です。

dec24_回路接続例.PNG
図5 AQM0802回路接続例

図5から、電源やI2C以外のピンにも部品を接続する必要があることが分かります。
ただ、回路の一部はピッチ変換基板に実装されているため、実装済みの回路は設計を省略できます。ピッチ変換基板に実装されている回路を図6に示します。

dec24_文字表示器回路ブロック図_1.png
図6 AQM0802回路接続例

よって、ピッチ変換基板を使用するのであれば、電源とI2Cを接続すればAQM0802を動かすことができます。


3. 回路ブロック図

仕様をまとめます。
  • 3.3[V]電源はArduinoから供給する
  • 通信はI2Cで行うただしレベルシフタが必要
  • それ以外のピンはピッチ変換基板に実装されている
これらの仕様を元に回路ブロック図を作成したものが図7です。

dec24_文字表示器回路ブロック図_2.png
図7 文字表示器回路ブロック図


まとめ

今回はAWM0802の仕様確認と回路のブロック図作成が終わりました。
次回はこれを元に回路を設計します。なお、次回の更新日は平成28年1月9日(日)の予定です。


参考資料

  1. 作者名:Arduino LLC . "Arduino UNO". サイト名:Arduino.cc . https://www.arduino.cc/en/Main/ArduinoBoardUno, (参照日:2015-12-25)


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ラベル:Arduino LCD 回路検討
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2015年11月22日

3Gカメラ -第3回:基板実装、動作確認

前回は3Gカメラの回路図を作りました。今回は前回作成した回路図を元に基板に実装して、実際に動かします


目次



1. 基板実装

図1は前回作成した回路図です。ArduinoにSDカードシールドカメラモジュール3Gモジュールとその電源を接続しています。

回路図.png
図1 3Gカメラ回路図

図1の回路を基板に実装するわけですが、以下の点を満たすように実装しようと思います。
必要な部品一覧を表1に示します。

表1 3Gカメラ部品一覧
部品番号部品数量
1R1抵抗器 8.2[kΩ] 
2R2抵抗器 15[kΩ] 
3R3 抵抗器 120[Ω] 
4R4 抵抗器 240[Ω] 
5C1 コンデンサ 10[μF] 
6C2 コンデンサ 20[μF] 
7IC1 三端子レギュレータ AZ1117H-ADJ 
8U2 3Gモジュール
9U3SDシールド 
10U4 カメラモジュール 
118pin ピンソケット(Arduino用)
12 6pin ピンソケット(Arduino用)
13-6pin ピンソケット(3Gモジュール用)1
14-6pin ピンヘッダ(3Gモジュール用)1
15-4pin ピンソケット(カメラモジュール用)1
16-4pin ピンヘッダ(カメラモジュール用)1

図1の回路図と表1の部品表を元に作成した基板が図2と図3です。
基板の右側に赤と黒の線が2本飛び出ていますが、これは3Gモジュールの電源です。この線に5[V]〜6[V]を入力することで、基板上の3端子レギュレータが3.7[V]を生成し、3Gモジュールに供給します。

P1000213.jpg
図2 3Gカメラ基板(表面)

P1000208.jpg
図3 3Gカメラ基板(裏面)

この基板を使うときは図4のようにArduinoに乗せてピンソケットにカメラモジュールと3Gモジュールを挿して使います。

P1000201.jpg
図4 3Gカメラ使用時


2. スケッチ

今回の目的は基板を作成し動作を確認することですので、スケッチは自分で作成せずに公開されているサンプルスケッチを使います。

カメラモジュール

カメラモジュールのスケッチはAdafruit社が公開しているAdafruit-VC0706-Serial-Camera-Libraryのexampleの中にあるSnapshotを使います。
このスケッチの動きは「Arduinoが起動したらカメラモジュールで写真を撮り、SDカードに保存する」というものです。

3Gモジュール

3Gモジュールのスケッチは3GIMのマニュアルP.78「3. Arduinoシリアルモニタ画面操作スケッチ」を使います。
このスケッチの動きは「Arduinoを経由して、パソコン上のシリアル通信ソフトと3Gモジュールでシリアル」通信を行う」というものです。


3. 動作確認

基板とスケッチができたので実際に動かして、動作を確認します。

カメラモジュール

図5のような状態でカメラモジュールの動作確認を行いました。カメラモジュールは精製水のボトルに貼り付け、半田ごてやテスターなどを写そうとしています。

P1000220.jpg
図5 カメラモジュール動作確認環境

実際に撮影した写真が図6です。写真が撮ってSDに保存することができたので、カメラモジュールが正しく動いていることが確認できました

nov21_IMAGE02.JPG
図6 カメラモジュール撮影写真

3Gモジュール

3Gモジュールの動作確認はシリアル通信にて行います。実際に3G通信をできるかどうかは確認できませんが、基板上の電気的接続くらいであればシリアル通信で確認できると判断しました。

実際にシリアル通信を行った画面が図7と図8です。"$YV"というコマンドをパソコンから送ると、3Gモジュールから"$YV=OK 2.0"というメッセージが返ってきたので、3Gモジュールとシリアル通信をできていることが分かります

nov21_3G01.png
図7 3Gモジュールシリアル通信画面1


nov21_3G02.png
図8 3Gモジュールシリアル通信画面2

ただし、なぜか"Hello, ..."という文字列の前に"ホ"という文字があります。これはおかしいです。本来であれば調査すべきなのですが、"ホ"以降の文字は正常ですのでとりあえずこの問題は保留とします。
おそらく、3Gモジュールの起動時にシリアル通信の信号が不安定になっていると思います。対策としてシリアル通信開始のタイミングを変更すれば直るのではないかと推測しています。


これでカメラモジュールと3Gモジュールをそれぞれ単体で動作確認できました。
やりたいことはカメラモジュールで撮影した写真を3Gモジュールで送信することなのですが、それは3Gカメラの作成を私に依頼した知人が行うということなので、3Gカメラの作成はここまでにします。
次回からはまた別の物を作ろうと思います。


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2015年11月15日

3Gカメラ- 第2回:回路設計

前回は作りたい物(3Gカメラ)について説明を行いました。今回は3Gカメラの回路設計を行います。


目次


1. 前回の訂正

作る前に前回の図2 回路構成を変更します。カメラ周りを2箇所変更します。

表1 回路構成変更箇所
変更箇所変更理由
1電源電圧を3.3[V]から5[V]へ図の作成ミス
2レベルシフタから分圧回路へ回路の簡易化

nov14_3Gカメラブロック図訂正_1.png
図1 カメラ周辺回路構成 変更前

nov14_3Gカメラブロック図訂正_2-1.png
図2 カメラ周辺回路構成 変更後

ArduinoとカメラのUART接続には元々5[V]-3.3[V]レベルシフタを使う予定でしたが、分圧回路で代用できるのでそちらに変更します。
ArduinoからカメラへのUARTは分圧回路にて5[V]を3.3[V]に分圧します。8.2[kΩ]と15[kΩ]の抵抗器で分圧すると、5[V]が約3.3[V]になります。

$\displaystyle{\frac{15}{15+8.2}} \times 5 = 3.23[V]$

nov14_3Gカメラブロック図訂正_3.png
図3 5[V]-3.3[V]分圧回路

カメラからArduinoへのUARTは3.3[V]をそのままArduinoへ入力します。Arduinoのマイコンは3.0[V]以上をHighと認識しますので(ATmega328Pデータシート313ページより)、3.3[V]レベルでもなんとか動くことができます。

前回からの変更点は以上2点です。


2. 回路設計

前回の構成図と先ほどの変更を元に回路を設計しました。設計したといっても、部品のデータシート通りに電源やUARTを接続しただけです。
Arduinoは最終的にMegaを使うつもりですが、私がMegaを持っていないのでUnoで代用しています。

回路図.png
図4 回路図


これで3Gカメラの回路ができあがりました。次回は実際のこの回路を基板上に実装します。


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2015年11月08日

3Gカメラ -第1回:概要

I2Cを使って何か作る予定でしたが、知人から「Arduinoを使って写真を撮って、その写真をSDに保存するのと3G(携帯電話の電波方式)で飛ばすのをしたい」と頼まれたので、今回からそれを作っていきます。


目次



1. 概要

作りたい物の概要を以下に記します。なお、制御は全てArduinoが行います。
  1. カメラで写真を撮影
  2. 撮影した写真をSDカードへ保存
  3. SDカードに保存されている写真を読み込み、3Gモジュールを使って送信
nov08_ブロック図_1.png
図1 概要


2. 部品一覧

使用する部品を決めます。ただ部品は知人から指定されているのでここでは部品を紹介するだけです。

種類:Arduino
品名:Arduino Mega 2560

種類:カメラ
品名:Miniature TTL Serial JPEG Camera with NTSC Video

種類:SDカードシールド
品名:SparkFun microSD Shield

種類:3Gモジュール
品名:3GIM

これ以外に電源として12[V]出力の太陽電池を使用する予定です。


3. 接続の検討

使用する部品とArduinoの接続を検討します。なおSDカードシールド(電源:3.3[V] インターフェース:UART/5[V])はすでに商品化されているので検討しません。

太陽電池(12[V])とArduino

Arduino Mega 2560の推奨動作電圧は7[V]〜12[V]ですので、そのまま接続します。

カメラとArduino

使用するカメラの電源とインターフェースの仕様は以下の通りです。
  • 電源:3[V]〜5[V]/最大消費電流75[mA]
  • インターフェース:UART/3.3[V]
電源はArduinoの5[V]出力を使用します。Arduinoには3.3[V]出力もありますが、3.3[V]出力は最大出力電流が50[mA]なので使用できません。
インターフェースはUARTなのでArduinoと接続が出来ます。ただし、カメラは3.3[V]に対してArduinoは5[V]ですので、5[V]-3.3[V]レベルシフタを使用する必要があります。

3GモジュールとArduino

使用するカメラの電源とインターフェースの仕様は以下の通りです。
  • 電源:3.6[V]〜4.2[V]/最大消費電流800[mA]
  • インターフェース:UART/3.3[V]または5[V](IOREFピンにて選択可)
インターフェースはUART/5[V]を使用できるので、Arduinoと直接接続できます。
一方、電源は3.6[V]〜4.2[V]ですのでArduinoから直接供給できず、別の電源を使用する必要があります。参考URLでは三端子レギュレータAZ1117H-ADJが紹介されているので、これを使い3.7[V]を作ります。

三端子レギュレータを使用しますので、三端子レギュレータ用の電源が必要です。説明は省略しますが電源は出力電圧より1[V]〜2[V]高いくらいがよいです。幸い知人がDC-DCコンバータ(in:12[V] out:5[V] )を持っているのでこれを使用します。


検討結果をまとめると、回路は図2のような構成になります。

nov08_ブロック図_2.png
図2 回路構成


回路の構成ができましたので、次回から作っていきます。


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2015年10月11日

シリアル通信 -第4回:PCアプリに受信処理の追加

前回はシリアル通信ができるWindowsアプリを作成し、パソコンからArduinoへデータを送りました。今回はArduinoからパソコンへデータを送ります。
今回は図1のようにスイッチで7セグメントLEDの表示を時刻か日付に切り替えられるものを作ります。赤字が前回からの変更点です。

Oct11_シリアル通信アプリ2_1.png
図1 作成物概要


目次



1. Arduino側

Arduino側の変更点はスイッチが押されたことをシリアル通信にてWindowsアプリへ伝えることです。Windowsアプリへ伝えるには何でもいいからデータを送ればよいので、今回はスイッチが押されたら"A"の文字を送るようにします。

Oct11_シリアル通信アプリ2_2.png
図2 Arduino変更点

図2を実現するためにはプルダウン回路の追加や立ち上がりの検出などを行う必要がありますが、どちらも以前に行っておりますので説明はそちらを参照してください。

以下に回路図とスケッチを載せます。スケッチは拡張子を「.ino」から「.txt」に書き換えています。

Oct11_プルダウン付き7セグメントLED回路図.png
図3 回路図


なお、図3の回路図では結線を省略して書いています。図4のように同じ名前の線同士は繋がっています。

Oct11_シリアル通信アプリ2_3.png
図4 結線の省略


2. Windowsアプリ側

Windowsアプリでは"A"の文字を受信したらArduinoへ送るデータを日付と時刻で切り替えるようにします。

Oct11_シリアル通信アプリ2_5.png
図5 Windowsアプリ変更点


Windowsアプリでは新しくシリアル通信の受信処理を追加します。ただ、私がまだ説明できるほど詳しくありませんので、詳細は参考資料を参照してください。

プロジェクト自体は前回と同じですので、今回はコードのみアップロードしています。コードは拡張子を「.cs」から「.txt」に書き換えています。


3. 動作

作成した物を実際に動かしました。スイッチを押すと時刻(分分秒秒)と日付(1011)が切り替わっています。




これでWindowsアプリでシリアル通信の受信ができるようになりました。次回もシリアル通信を使って何か作ろうと思います。


参考資料

  1. 著書名:金城俊哉. 書名:Visual C# 2013 パーフェクトマスター.  出版社:秀和システム, 出版年:2013
  2. 作者名:青柳 臣一. ".NET Framework 2.0 コア機能解説 〜 第 2 回 シリアルポートのサポート 〜". サイト名:Microsoft Developer Network. https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/cc825644.aspx, (参照日:2015-10-04)
  3. 作者名:金澤 宣明. "C#でシリアル通信を行う". サイト名:金澤ソフト設計. http://kana-soft.com/tech/sample_0007.htm, (参照日:2015-10-04)


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